【解説ノート 三人組編 第9話】金髪の看護師と、白い百合。
「休むことは、逃げることじゃない」
第9話は、友花の母を介護してきた父が、ある夜ひざをついてしまうお話です。
介護をする人が倒れそうなとき、どうすればいいのか。場面ごとに読み解き、介護する人もまた年を重ねている現実を国のデータで見ていきます。
- まずは動画
- 場面を読み解く
- データで見る
- 看護師の目から
- 今日できる、小さな一歩
まずは動画
場面を読み解く
1. 友花の父「……大丈夫だ。ちょっと、めまいがしただけだ。」
店を続けながら、ずっと友花の母の介護をしてきた父(三人組編 第2話)。その父が、とうとうひざをついてしまいます。「大丈夫だ」。介護をしている人が、いちばんよく口にする言葉です。
2. 友花「父さん。……もう、ずっと、寝てないだろ。」
友花には、父の「大丈夫」が大丈夫ではないことがわかっています。
3. 眠る母
友花の母は、原因のわからない病気で、目を閉じたまま眠り続けています。物語の中で、母が目を覚ます場面はありません。
4. 友花「仕事を休めば、だれかの家が困る。……休まなければ、父さんが倒れる。」
訪問看護師として、待っている家がある。でも、自分の家では父が限界をむかえている。働きながら家族を介護する人の板ばさみが、そのまま描かれています。
5. 凛「今夜は、わたしたちが、お母さまのそばにいます。」
そこへ、凛と結がやってきます。
6. 結「友花さんは、お父さんと、眠ってください。」
結は毛布をかかえています。最初から、泊まるつもりで来たのです。
7. 友花「……頼って、いいのか。」
いつもは自分から助けに行く友花が、はじめて「頼っていいのか」と口にします。助ける側の人ほど、頼るのが苦手です。
8. 「休むことは、逃げることじゃ、ありません。」
第4話の「休むのも、続けるため」と同じ考え方です。凛はやさしく、でもはっきりと言いきります。
9. 凛「お母さま、友花さんは、今日も、がんばっていましたよ。」
こたえのない人にも、語りかける。第7話の結と同じです。
10. 友花「……ひさしぶりに、朝まで、眠れた。」
たった一晩。でも、その一晩が、友花と父を支えました。
11. 友花の父「……いい友だちを、持ったな。」
休むことは、逃げることじゃない。ひとりで、抱えなくていい。それは、わたしたちにも、言えること。支える側の看護師たちにも向けた言葉で、第9話は終わります。
データで見る「介護する人も年を重ねている」
友花の父のように、介護をする人もまた、年を重ねています。
一緒に暮らして介護している家庭のうち、介護する人もされる人も60歳以上という家庭が77.1%。75歳以上どうしも35.7%あります。
介護をする人が倒れてしまうと、介護される人の暮らしも立ち行かなくなります。だからこそ、介護する人が休むことは、家族みんなのために大切です。
看護師の目から
◆ 灯守のこたえ
AIが、看護師の考え方にそって書いています
介護をしている人が「大丈夫」と言うとき、本当は大丈夫ではないことがよくあります。眠れていない、食事がとれていない、自分の通院を後回しにしている。そうしたサインは、まわりの家族が気づいてあげたいものです。
看護の現場では、介護する家族の体調も、介護される人と同じくらい大切に見ています。めまいや体の不調があるときは、介護する人自身がかかりつけの先生に相談することが大切です。そのあいだの介護は、ショートステイなどのサービスや、まわりの人の力を借りてよいのです。
根拠:介護保険のショートステイ(短期入所)は、介護する家族の病気や休息などのときにも使われています(厚生労働省「介護保険制度の概要」、介護サービス情報公表システム)。
今日できる、小さな一歩
- 介護している家族の「大丈夫」を、もう一歩たずねる。「最近、何時間くらい眠れてる?」など、具体的に聞くと本当の様子がわかりやすくなります。
- 介護する人自身の体調不良は、早めに受診する。自分の通院を後回しにしないでください。
- いざというとき頼める人とサービスを、先に決めておく。親せき、友人、ショートステイ。支える専門職に「家族が倒れたときどうするか」を相談しておくと安心です。
根拠:厚生労働省「介護保険制度の概要」
ミツアカリについて
ミツアカリは、介護するご家族のための相談の場所です。看護師の考え方をもとに、AIの「灯守(ひもり)」と看護師が、困りごとの整理を手伝います。
次回の解説ノート:三人組編 第10話「支える専門職の山吹さん」
この物語はフィクションです。登場する人物・会社・場所は実在しません。絵と映像はAIを使って制作しています。
この記事は一般的な情報です。命に関わるときや急ぎのときは、ミツアカリではなく119番などの公的な窓口へ。
出典
・厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa22/index.html
・厚生労働省「介護保険制度の概要」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/gaiyo/index.html
・厚生労働省「介護サービス情報公表システム」https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/
制作メモ(TOMOさん用・noteには載せません)
公開前に確かめること
・【TOMOさん確認】77.1%・35.7%:解説記事で一致。厚労省の概況の原本で確認
・友花の母は回復しない設定どおり。「目を覚ます」ような書き方はしていない
・めまいの話は「受診を」だけにして、原因や対処の助言はしていない
・せりふは決定版の動画の字幕から読み取り

