【解説ノート 三人組編 第2話】見えないところで、支える人がいる。
3人の家族が、かげで支えていたもの
第2話は、ミツアカリづくりに行き詰まった結と、3人を見えないところで支える家族のお話です。
表に出ない支えは、介護の世界にもたくさんあります。場面ごとに読み解き、家で介護をしているのはだれなのかを国のデータで見ていきます。
- まずは動画
- 場面を読み解く
- データで見る
- 看護師の目から
- 今日できる、小さな一歩
まずは動画
場面を読み解く
1. 結「どう作っても……ここから先が、わからない。」
ミツアカリのしくみを作る結が、行き詰まっています。「わたしひとりの知識じゃ、ご家族の声を、守りきれない……。」まじめな結らしい悩みです。
2. 差出人のない封筒
翌朝、結の家の玄関に、差出人の書かれていない資料がとどきます。
3. 結「……だれが、これを?」
中には、結が探していた知識がまとめられていました。だれが送ったのか、結にはわかりません。
4. 凛「……この、資料のとじ方。」
凛だけが、資料のとじ方に見覚えがありました。第1話(短編)から凛を見守ってきた、父の秘書の気配です。
5. 執事「お嬢様は、今夜も、お元気でいらっしゃいます。」
秘書は、凛の様子を父に伝えています。なぜここまで凛を気にかけるのか。その理由は、これからの物語で少しずつ。
6. 凛の父「……そうか。それなら、いい。」
家を出た凛に「帰ってきなさい」と言い続けてきた父。でも、短いこのひと言に、娘を思う気持ちがにじみます。凛の父も、悪役ではありません。
7. 友花の父「行ってこい。母さんは、俺が見てる。」
友花が外で働けるのは、父が店を続けながら、母の介護を引き受けているからです。友花「……ありがとう。行ってきます。」
8. 結の母「こっちは大丈夫だからね。あなたはあなたのお仕事、がんばって。」
結のおじいちゃんのケアは、結の母がしています(短編 第3話)。電話の向こうの「大丈夫」の中に、どれだけの手間があるのか。それは、外からは見えません。
9. 結「……もう一回、最初から、作り直します。」
支えてくれる人がいることを知って、結はもう一度立ち上がります。
10. 友花「楽にはならない。……でも、ひとりじゃない。」
友花らしい、正直な言葉です。家族の介護は、楽にはなりません。でも、ひとりではない。
11. 「支えてくれる人がいるから、わたしたちは、立っていられる。」
3人がミツアカリに打ちこめるのは、それぞれの家族が、見えないところで支えているから。この話は、支える人を支えている人にも光を当てています。
データで見る「だれが介護しているか」
友花の父や結の母のように、家で介護をしているのは多くの場合、家族です。
介護が必要な人の主な介護者は、同居の家族が45.9%。その内訳は、配偶者22.9%、子16.2%、子の配偶者5.4%です。別居の家族も11.8%います。
決められたサービスの外で、家族が毎日している手間の多くは、数字にも給料にもあらわれません。ミツアカリは、その見えない手間を見える形にしたいと考えています。
看護師の目から
◆ 灯守のこたえ
AIが、看護師の考え方にそって書いています
家族の介護を引き受けている人は、「家族なんだから当たり前」と言われたり、自分でもそう思いこんだりしがちです。でも、毎日の見守りや声かけ、通院の付き添いは、立派なケアです。
看護の現場では、介護をしている家族にも「最近、眠れていますか」「休めていますか」とたずねます。支えている人のことも、支える。それはわがままではなく、介護を長く続けるために必要なことです。
根拠:国は、介護をしている家族への支援を、介護保険の地域支援事業などの中に位置づけています(厚生労働省「家族介護支援」に関する資料、「介護保険制度の概要」)。
今日できる、小さな一歩
- 家族の介護で自分がしていることを、1週間だけ書き出してみる。声かけ、付き添い、薬の準備。書き出すと、どれだけの手間をかけているかが見えてきます。
- 介護している家族に「ありがとう」以外の言葉もかける。「最近休めてる?」「何か手伝えることある?」。たずねるだけで、支える人の気持ちが軽くなることがあります。
- 地域の「家族介護者の集い」を調べてみる。多くの市区町村や地域包括支援センターで、介護する家族が話せる場が開かれています。
根拠:厚生労働省「地域包括支援センターについて」
ミツアカリについて
ミツアカリは、介護するご家族のための相談の場所です。看護師の考え方をもとに、AIの「灯守(ひもり)」と看護師が、困りごとの整理を手伝います。
次回の解説ノート:三人組編 第3話「うまくいかない夜」
この物語はフィクションです。登場する人物・会社・場所は実在しません。絵と映像はAIを使って制作しています。
この記事は一般的な情報です。命に関わるときや急ぎのときは、ミツアカリではなく119番などの公的な窓口へ。
出典
・厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa22/index.html
・厚生労働省「介護保険制度の概要」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/gaiyo/index.html
・厚生労働省「地域包括支援センターについて」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/
制作メモ(TOMOさん用・noteには載せません)
公開前に確かめること
・【TOMOさん確認】45.9%・22.9%・16.2%・5.4%・11.8%・15.7%:解説記事で一致。厚労省の概況の原本で確認をお願いします
・「家族介護者の集い」の名前は自治体ごとにちがう。一般的な言い方にしている
・凛の父の会社が支えている話は物語の中だけ。記事でも事実のようには書いていない

