【解説ノート 第5話】「待ってて」その一言で、走り出す。
友花が訪問看護師になった夜
第5話の主役は、凛の同期の友花です。クールで口数の少ない友花が、ある夜の一本の電話から、訪問看護師として「自分から会いに行く」人になるまでのお話です。
家族の介護が、ある日とつぜん始まること。場面ごとに読み解き、介護が必要になるきっかけを国のデータで見ていきます。
- まずは動画
- 場面を読み解く
- データで見る
- 看護師の目から
- 今日できる、小さな一歩
まずは動画
場面を読み解く
1. 「自分は、いつも、誰かに合わせてた。」
物語は、にぎやかな夜の街から始まります。でも友花は、笑いの輪の端でスマホを見ています。誘われたら行く。どう見られているかを気にしてばかり。今のクールな友花からは想像しにくい、若いころの姿です。
2. 「友花! 母さんが……倒れた!」
一本の電話で、すべてが変わります。家族の介護は、こんなふうにある日とつぜん始まることが少なくありません。
3. 「待ってて、お母さん。すぐ行く!」
タイトルの「待ってて」は、ここで生まれます。フルフェイスのヘルメットをしっかりかぶり、雨の中を走る友花。曲が一気に盛り上がる、物語でいちばん速い場面です。
「急いだ。……頼む、間に合ってくれって。」バイクの上で、友花はただ祈るように走ります。
4. 「お母さんは、それから、目を覚まさない。」
母は意識がもどらないまま、入院を続けています。物語の中で、母が目を覚ます場面はありません。「最後に、ちゃんと話したのは……いつだったかな。」。この言葉に、胸がしめつけられる人もいると思います。
扉の外には、この病院で働く後輩の結がいます。声をかけられずに見守る結。ここでも、だれかがそっと見ているという三つ灯物語の形が出てきます。
5. 「看病と、父さんの店。……うまくいかない日ばかりだった。」
母の看病と、父のバイク屋の仕事。友花は、家族の介護と家の仕事を同時に抱えることになります。働きながら介護をする人の多くが、同じような毎日を送っています(第1話のデータもご覧ください)。
6. 「同じ看護師の、凛と結。……はじめて、本音を話せた。」
人に合わせてばかりだった友花が、はじめて本音を話せた相手が、凛と結でした。気をつかわずに話せる人がいることが、友花を少しずつ変えていきます。
7. 「待ってる人がいる。だから、自分から行く。」
友花は、訪問看護師になりました。病院で待つのではなく、自分から家へ会いに行く仕事です。あの夜、母のもとへ走った友花が、今は毎日だれかの家へ向かっています。
8. 「待ってて。……いつでも、行くから。」
最初の夜の街の色から、最後は朝の光の色へ。「待ってて」という言葉は、母への言葉から、待っているすべての人への約束に変わりました。
データで見る「介護が始まるきっかけ」
友花の家のように、介護は前ぶれなく始まることがあります。国の調査では、介護が必要になった主な原因は次のとおりです。
介護が必要になった主な原因は、認知症が16.6%、脳卒中などの脳血管疾患が16.1%、骨折・転倒が13.9%です。
脳卒中や転倒は、ある日とつぜん起きることがあります。だからこそ、何も起きていない今のうちに、相談先を知っておくことが役に立ちます。
看護師の目から
◆ 灯守のこたえ
AIが、看護師の考え方にそって書いています
家族がとつぜん倒れたとき、多くの人は「何から始めればいいのか」わからなくなります。友花のように、仕事や家のことを抱えたまま、看病が始まることもあります。
看護の現場では、入院した時点から、退院後の暮らしを一緒に考え始めます。病院には、退院後の生活や制度について相談できる窓口があることが多いです。ひとりで全部を決めなくていい。それを最初に伝えたいと思います。
根拠:病院では、入院中から退院後の生活を支える「退院支援」が行われており、診療報酬でも評価されています(厚生労働省「入退院支援」に関する資料)。
今日できる、小さな一歩
- 家族の「もしも」の連絡先を、紙に書いておく。かかりつけの病院、飲んでいる薬、緊急時に連絡する人。スマホだけでなく紙にも残しておくと、あわてたときに役立ちます。
- 入院したら、病院の相談窓口をたずねる。「地域連携室」「医療相談室」などの名前で、退院後の暮らしや制度について相談できる病院が多くあります。
根拠:厚生労働省「入退院支援」に関する資料 - 地域包括支援センターの場所を、今のうちに調べておく。介護が始まる前でも相談できます。
根拠:厚生労働省「地域包括支援センターについて」
ミツアカリについて
ミツアカリは、介護するご家族のための相談の場所です。看護師の考え方をもとに、AIの「灯守(ひもり)」と看護師が、困りごとの整理を手伝います。
次回の解説ノート:第6話 友花「騎士と約束」
この物語はフィクションです。登場する人物・会社・場所は実在しません。絵と映像はAIを使って制作しています。
この記事は一般的な情報です。命に関わるときや急ぎのときは、ミツアカリではなく119番などの公的な窓口へ。
出典
・厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa22/index.html
・厚生労働省「地域包括支援センターについて」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/
制作メモ(TOMOさん用・noteには載せません)
公開前に確かめること
・【TOMOさん確認】16.6%・16.1%・13.9%:複数の記事で一致。厚労省の概況の原本で確認をお願いします
・「入退院支援」の厚労省資料のURLは未確定。公開前にURLを入れる
・たばこの場面(12_S07)は健康の話と誤解されないよう、noteでは使っていない
・せりふは決定版の動画の字幕から読み取り(友花の一人称は「自分」)

