【解説ノート 三人組編 第6話】とどかない電話の、その先へ。
「つないだ、だけ」。それがミツアカリ
第6話は、雨の夜に届いた、ある男性からの相談のお話です。「父が、夜に、家を出ていってしまいます。」
画面の向こうにいる人を、3人は直接助けに行けません。それでもできることは何か。場面ごとに読み解き、認知症の人の行方不明について国のデータを見ていきます。
- まずは動画
- 場面を読み解く
- データで見る
- 看護師の目から
- 今日できる、小さな一歩
まずは動画
場面を読み解く
1. 雨の夜、玄関に立つ男性
第5話と同じように、物語は相談をくれる人から始まります。今回は、雨の夜に父をさがす男性です。
2. 「父が、夜に、家を出ていってしまいます。……もう、どうしたらいいか。」
認知症の家族が、夜にひとりで出ていってしまう。家族にとって、とても怖い出来事です。
3. 友花「……行って、探してあげたい。……でも、自分たちは、行けない。」
自分から家へ会いに行く訪問看護師の友花(短編 第5話)が、行けない。画面の向こうの人には、手がとどきません。
4. 結「わたしたちに、できることって、文字だけなんですか……。」
しくみを作った結だからこそ、その限界を感じています。
5. 「文字だけ。……だから、いちばん近くの人に、つなぐ。」
凛の答えは、自分たちで助けようとしないことでした。文字しか届けられないなら、その文字で、いちばん近くにいる人へつなぐ。
6. 結「お住まいの地域の、相談窓口……。夜でも、つながる番号も。」
結は、相談者の住む地域の窓口と、夜でもつながる連絡先を調べます。
7. 「おひとりで、探さないでください。まず、ここに、……」
凛の返事は「おひとりで、探さないでください」から始まります。ひとりで探し回るより、まず警察や地域の窓口に知らせる。それが、見つかる近道になることがあるからです。
8. 友花「……返事、来ないな。」
返事を送ったあと、3人にできるのは待つことだけです。
9. 結「『見つかりました。ありがとう』って……!」
雨上がりの朝、知らせが届きます。お父さんは見つかりました。
10. 「わたしたちは、助けたんじゃない。つないだ、だけ。」
友花「それで、いい。それが、ミツアカリだ。」見つけたのは、地域の人たちです。3人は、つないだだけ。とどかない手のかわりに、となりのだれかへつなぐあかり。ミツアカリの役目が、はっきり見えた回です。
データで見る「認知症の人の行方不明」
物語の男性のように、認知症の家族が家を出て行方がわからなくなることは、めずらしいことではありません。
2023年に、認知症が原因で行方不明の届け出があった人は19,039人。統計をとり始めてから過去最多です。一方で、所在がわかった人の約74%は、届け出の当日に見つかっています。
早く知らせることが、早く見つかることにつながる。「おひとりで、探さないでください」という凛の言葉には、そういう意味があります。
看護師の目から
◆ 灯守のこたえ
AIが、看護師の考え方にそって書いています
家族がいなくなったとき、多くの人は「自分で探さなければ」と思います。迷惑をかけたくない、大げさにしたくない、という気持ちもあるでしょう。
でも、行方がわからないときは、ためらわずに警察に連絡することが大切です。あわせて、ふだんから地域包括支援センターに相談しておくと、地域の見守りのしくみや、もしものときの備えについて教えてもらえます。ひとりで探さない。それは、家族を守るための判断です。
根拠:警察庁の統計では、認知症の行方不明者の多くが届け出の当日に見つかっています。自治体によっては、事前登録による見守りのしくみ(見守りネットワーク等)があります(警察庁「行方不明者の状況」、厚生労働省「認知症施策」)。
今日できる、小さな一歩
- 行方がわからないときは、すぐ警察(110番)へ。「もう少し探してから」と思わず、早めに知らせてください。
根拠:警察庁「令和5年における行方不明者の状況」 - 今のうちに、家族の写真と服装をメモしておく。最近の写真や、よく着ている服を記録しておくと、探してもらうときに役立ちます。
- 住んでいる地域の見守りのしくみを、地域包括支援センターでたずねる。事前に登録しておけるしくみがある自治体もあります。
根拠:厚生労働省「認知症施策」
ミツアカリについて
ミツアカリは、介護するご家族のための相談の場所です。看護師の考え方をもとに、AIの「灯守(ひもり)」と看護師が、困りごとの整理を手伝います。
次回の解説ノート:三人組編 第7話「結のおじいちゃん」
この物語はフィクションです。登場する人物・会社・場所は実在しません。絵と映像はAIを使って制作しています。
この記事は一般的な情報です。命に関わるときや急ぎのときは、ミツアカリではなく119番などの公的な窓口へ。
出典
・警察庁「令和5年における行方不明者の状況」https://www.npa.go.jp/publications/statistics/safetylife/fumei.html
・厚生労働省「認知症施策」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/ninchi/index.html
制作メモ(TOMOさん用・noteには載せません)
公開前に確かめること
・【TOMOさん確認】19,039人・約74%:報道で一致。警察庁の資料本文で確認(URLは統計ページの一覧。該当PDFに差し替え)
・「見守りネットワーク」の名前は自治体ごとにちがうので、一般的な言い方にした
・せりふは決定版の動画の字幕から読み取り

